イスタンブールで「日本・トルコ ビジネス・フォーラム」を開催
(トルコ、日本)
イスタンブール発
2023年09月12日
ジェトロは9月5日、イスタンブール事務所開設60周年を記念し、日本の経済産業省、トルコの貿易省との共催で「日本・トルコ ビジネス・フォーラム」をイスタンブールで開催した。フォーラムは「次なる100年に向けた連携」をサブタイトルとし、2023年に建国100周年を迎えるトルコと、2024年にトルコとの外交関係樹立100周年を迎える日本との経済関係を今まで以上に拡大させることを目的に開催され、両国の政府関係者や企業関係者ら250人以上が出席した。
日本から西村康稔経済産業相、トルコからオメル・ボラト貿易相が参加し、開催のあいさつを行った。西村経産相は、2023年2月にトルコで発生した震災の復興支援の方向性を示し、本フォーラムが、トルコ企業の力強い成長力と日本企業の高い技術力を組み合わせることによるグローバルサウスへの展開、そして、これを支える両国の人々の交流の機会になることへの期待を述べた。また、日本トルコ経済連携協定(EPA)の実現が全ての基盤となるとした。ボラト貿易相もEPAの重要性を強調し、より健全な貿易の基盤となるべく、合意は均衡のとれた方法でなされるべきだとした。
両相はフォーラム前に会談を行い、EPA交渉を加速させることで合意、両国の貿易・投資の促進および経済関係の強化に関する共同声明に署名した。
フォーラムでは、トルコ海外経済関係評議会(DEIK)、独立工業・企業家協会(MUSIAD)、トルコ大統領府投資局の各代表による基調講演と、両国ビジネスパーソンによる2つのパネルディスカッションが行われた。
最初のパネルでは、ヤンマー・トルコ、三菱商事、トルコの大手ゼネコンのルネサンス・ホールディング、同鉄鋼大手のトスヤル・ホールディングのそれぞれの代表が、両国ビジネスのこれまでの発展、第三国連携を視野に入れた今後の可能性などについて、経験に裏打ちされたビジネスの展望とEPAへの期待を語った。
2つ目のパネルは「広がるトルコ市場の可能性」と題し、教育分野から学研、コンテンツ分野からHECEメディア、スタートアップ・インターネットセキュリティー分野からCapy、免震・制震・耐震補強から川金コアテックが登壇し、今後の新しいビジネスチャンスについて議論した。
あいさつを行う西村康稔経済産業相(ジェトロ撮影)
パネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)
会場の様子(ジェトロ撮影)
(中島敏博)
(トルコ、日本)
ビジネス短信 5e0785c40d98ea9e