8月のインフレ率は前年同月比4.0%に緩和、鈍化進む
(スリランカ)
調査部アジア大洋州課
2023年09月07日
スリランカ・センサス統計局は8月31日、2023年8月のコロンボの消費者物価指数(CCPI)上昇率(インフレ率、注)が前年同月比4.0%と発表した(添付資料図参照)。7月の6.3%からは2.3ポイントの低下となり、デフォルト(債務不履行)状況に陥ったスリランカ経済は回復基調にあり、引き続き安定した状況を呈している。
コロンボのインフレ率は、69.8%を示した2022年9月以降低下しており(2023年6月6日記事参照)、今回の結果は、2023年7月のスリランカ中央銀行(CBSL)の予測にほぼ沿ったものだった。
食品部門は、マイナス1.4%に転じた7月からさらに下落し、8月はマイナス4.8%(前年同月比)に達して2カ月連続のデフレとなった。一方、非食品部門のインフレ率は7月の10.5%から8月には8.7%(前年同月比)とさらに低下した。
なお、経済の基調的なインフレを反映するコア・インフレ率(前年同月比)は、7月の5.9%から8月には4.6%に低下した。
(注)コロンボ・ベースのCCPIは、基準年2021年=100としている。
(寺島かほる)
(スリランカ)
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