ケニア・シンガポール間で、投資協定が発効

(シンガポール、ケニア)

シンガポール発

2023年08月24日

シンガポール貿易産業省(MTI)は8月20日、ケニアとシンガポールとの間で投資協定(以下、ケニア・シンガポール投資協定)が発効したと発表した。MTIのプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、同協定には、(1)国際慣習法に基づく公正かつ公平な待遇と十分な保護と保障、(2)第三国の投資に与えている待遇よりも不利でない待遇を与えること(最恵国待遇)、(3)違法な収用からの保護、(4)戦争・武力紛争・内乱に起因する損失に対する非差別的な補償、(5)自国向けまたは自国からの自由な資金の移転、(6)投資紛争での国際仲裁を受ける権利が盛り込まれた。

シンガポールのガン・キムヨン貿易産業相は、ケニア・シンガポール投資協定の発効について、「両国の貿易と投資の流れをさらに促進する重要な道標」とし、ケニアに進出するシンガポールの投資家、シンガポールに進出するケニアの投資家の保護が強化され、投資家の信頼を高めるとした。MTIのプレスリリース(既出)によると、シンガポールのケニアへの対外直接投資残高は、2021年末時点で2,000万シンガポール・ドル(約21億円、1シンガポール・ドル=約107円)。MTIは、「2国間投資が拡大する余地がある」とし、ケニア・シンガポール投資協定による投資拡大に言及した。

ケニア・シンガポール投資協定は2018年に署名された。ケニアのウィリアム・ルト大統領とシンガポールのリー・シェンロン首相が2023年5月、ナイロビで首脳会談を行った際に、ケニア・シンガポール投資協定の発効についても意見交換していた(2023年5月31日記事参照)。

(朝倉啓介)

(シンガポール、ケニア)

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