四川省、成都市、重慶市が2023年上半期の経済指標を発表、中国全体の伸びを下回る指標も
(中国)
成都発
2023年08月07日
中国の四川省統計局は7月19日、重慶市統計局は7月20日、成都市統計局は7月25日にそれぞれ2023年上半期(1~6月)の各経済指標を発表した。
四川省の域内総生産(GRP)は2兆7,901億100万元(約55兆8,020億円、1元=約20円)で前年同期比5.5%増となり、中国全体のGDP成長率(5.5%、2023年7月19日記事参照)と同水準の成長率になった。四川省の省都である成都市のGRPは1兆705億4,900万元で、成長率は5.8%と省全体を上回っており、引き続き同省経済の牽引役を担った。
重慶市のGRPは前年同期比4.6%増の1兆4,345億9,500万元となり、同市のGRP成長率は中国全体のGDP成長率を下回った。
主要経済指標をみると、工業生産増加額(付加価値ベース)は、四川省は前年同期比4.3%増となり、中国全体の伸び率(3.8%)をわずかに上回ったものの、四川省統計局は、需要不足を受け、主要産業のコンピュータ、通信、その他電子機器の製造業の伸び率は1.1%にとどまったと指摘している。重慶市は3.5%増と中国全体を0.3ポイント下回った。中でも、同市の基幹産業の1つである機械設備は0.4%減、電子産業は3.9%減と減少した。
社会消費品小売総額は、四川省が前年同期比7.6%増、重慶市は6.2%増で、中国全体の伸び率(8.2%)をそれぞれ0.6ポイントと2.0ポイント下回った。
固定資産投資は、四川省が前年同期比3.3%増、重慶市が1.4%増と、いずれも中国全体(3.8%増)を下回った。なお、成都市は2.7%減と減少した。特に、不動産開発投資は四川省が前年同期比19.0%減、重慶市が21.0%減と大幅に落ち込んだ。
(王慧シン)
(中国)
ビジネス短信 e000a74ced61adfe