国内5空港で自動化ゲート運用開始、一時滞在許可証保有の外国人も利用可能
(ベトナム)
ホーチミン発
2023年08月28日
ベトナム公安省出入国管理局は8月15日から、パスポートを読み取って出入国手続きを行う自動化ゲートの運用を国内5空港で開始した。自動化ゲートが設置されたのは、タンソンニャット国際空港(ホーチミン市、注1)、ノイバイ国際空港(ハノイ市)、カムラン国際空港(中部カインホア省)、フーコック国際空港(南部キエンザン省)、ダナン国際空港(中部ダナン市)。自動化ゲートを利用できるのはベトナム国民、もしくは管轄当局が発行した一時滞在許可証または永住カードを保有している外国人となる。
入国手続きの際は全てのベトナム国民が自動化ゲートを利用できる。ただし、ICチップのないパスポートの所有者は初回に限って最寄りのカウンターで情報を登録する必要がある。出国手続きの際には、自動化ゲートを利用できるベトナム国民は外交パスポートまたは公用パスポート保有者、ABTCカード(注2)保有者、航空機乗務員に限定される。
外国人の場合は、現段階では出国手続きに限り、管轄当局が発行した一時滞在許可証または永住カードの保有者が自動化ゲートを利用できる。
なお、初めて自動化ゲートを利用して出国手続きをする場合には、ベトナム国民も外国人も事前登録(注3)が必要となる。
自動化ゲートを利用すると、機械にパスポートをスキャンするだけで、30秒から1分で出入国手続きが完了するという。ベトナム公安省出入国管理局は政令77/2020/ND-CPに基づいて自動化ゲートの運用を実施し、導入場所の拡大を検討している。今後、自動ゲートの利用が広がることで、出入国審査場の混雑緩和や空港関係者の業務効率化への貢献が期待される。
(注1)タンソンニャット国際空港では、8月1日から自動化ゲートの試験運用が始まっている。
(注2)APEC域内を頻繁に出張するビジネス関係者の移動を円滑にするために、制度参加国・地域の政府が自国・地域のビジネス関係者に発行する特別なカード。
(注3)事前登録はハノイ市またはホーチミン市の公安省出入国管理局、自動化ゲート設置空港の出入国管理局で、申請フォーム、写真(4cm×6cm)、滞在許可証または永住カード(パスポート)を提出して行う。公安省の国家公共サービスポータルサイトを通じても登録できるようになる予定。
(新田和葉)
(ベトナム)
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