6月の輸出入額、ともに前年同月比2桁減

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年08月02日

インドネシア中央統計庁(BPS)が7月17日に発表した輸出入のデータによると、2023年6月の輸出額は前年同月比21.18%減の206億510万ドル、輸入額は18.35%減の171億5,050万ドルだった(添付資料表参照)。前月比では、輸出額は5.08%減、輸入額は19.40%減となった。貿易収支は34億5,460万ドルの貿易黒字となり、38カ月連続で黒字を維持した。また、上半期(1~6月)の貿易黒字は199億2,930万ドル(前年同期比20.24%減)となった。

6月の輸出の内訳をみると、石油・ガスが前月比で3.64%減、非石油・ガスが5.17%減といずれも減少した。輸出全体の9割超を占める非石油・ガスの内訳をみると、鉱物性燃料が11.54%減の33億8,340万ドル、動物性油脂が43.68%増の27億4,660万ドル、鉄鋼が7.36%増の21億7,680万ドルの順となった。

輸入では、石油・ガス、非石油・ガスが前月比でそれぞれ29.12%、17.73%減少した。非石油・ガスの内訳をみると、機械類・輸送用機器が16.48%減の25億8,110万ドル、電気機器が18.44%減の19億7,200万ドル、鉄鋼が16.04%減の9億8,190万ドルとなった。

6月の非石油・ガスの相手国別の輸出額は、中国が45億8,420万ドル(前月比4.04%減)、米国19億5,560万ドル(4.59%減)、インド16億6,550万ドル(9.24%増)となった。相手国別の輸入額は、中国が48億5,300万ドル(18.45%減)、日本13億9,900万ドル(12.02%減)、タイ7億8,110万ドル(21.82%減)と続いた。

6月単月の貿易収支をみると、インドとの貿易収支が12億4,310万ドルと最大の黒字で、米国が11億8,940万ドル、マレーシアが3億220万ドルの黒字と続いた。一方、オーストラリアとの貿易収支がマイナス5億2,960万ドルと最大の赤字になった。

BPSのアトコ・マルディヤント首席秘書官は「6月の輸出額減少には、パーム油や石炭といった主要輸出商品の国際価格が下がったことが大きく影響した」と説明した(「アンタラ」7月17日)。

また、バンク・プルマタのチーフエコノミスト、ジョシュア・パルデデ氏は「今後、中国、米国、インド、日本、韓国といった主要な貿易相手国の製造活動の減少により、輸出量は減少するだろう。輸入については、5月は断食明け大祭の影響で増加していたものの、今後は正常化する見込みだ」と述べた(「ビスニス」7月17日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

ビジネス短信 abd1149eb0cbf80a