林外相のアフリカ歴訪、投資促進などの協力強化を確認

(南アフリカ共和国、ウガンダ、エチオピア、日本)

調査部中東アフリカ課

2023年08月07日

日本の外務省の外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、林芳正外相は727日から83日にかけて、インド、スリランカ、モルディブ、南アフリカ共和国、ウガンダ、エチオピアを訪問した。

南アでは、81日にナレディ・パンドール国際関係・協力相との会談で、南アが主導するウクライナ和平にかかるイニシアチブや、スーダンの武力衝突、ニジェール情勢、ロシア・アフリカサミット(2023年8月2日記事参照)を踏まえた意見交換を行い、グリーン・エネルギー分野などでの協力についても議論した。さらに、南アでのビジネス環境のさらなる整備について協力を確認した。パンドール国際関係・協力相は、日本企業によるさらなる南ア進出に強い期待を示すとともに、貿易投資分野を含め、さまざまな分野で2国間関係を一層発展させていきたいと述べた。林外相は31日には在南ア商工会議所関係者や経済界関係者らと意見交換会した。

2日にはウガンダでヨウェリ・カグタ・ムセベニ大統領への表敬やジェジェ・オドンゴ外相との会談を実施した。日本の外相がウガンダを訪問するのは今回が初となる。会談では、20228月の第8回アフリカ開発会議(TICAD8)で表明された「人への投資」の取り組みとして、林外相が情報通信技術(ICT)分野を含む職業訓練などの実施など、幅広い分野での日本の支援について紹介した。オドンゴ外相はこれら取り組みに対する日本への謝意を示すとともに、日本からの一層の支援や投資を歓迎すると発言した。さらに、林外相はウガンダでは、スタートアップへの注目が高まっていることを背景に、同分野への投資促進に向けて、両国での連携を強化したいと述べた。

エチオピアでは、3日にアビィ・アハメド・アリ首相とのワーキングランチやデメケ・メコネン・ハッセン副首相兼外相との会談を実施した。会談では、エチオピアが同国北部の紛争に関する和平合意を着実に履行する中で、投資促進を含む2国間関係を強化していくことを確認した。

また、林外相は、ロシアの反対による黒海穀物イニシアチブの停止(2023年7月20日記事参照)を念頭に、今回訪問した各国とアフリカでの食糧安全保障の確保についても議論した。

(柴田北斗)

(南アフリカ共和国、ウガンダ、エチオピア、日本)

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