深セン市、乗用車のナンバープレートの落札価格が下落、新エネ車普及も要因
(中国)
広州発
2023年08月02日
中国の深セン市交通運輸局は7月25日、同月の乗用車ナンバープレートの競売結果を発表した。平均落札価格は2万8,654元(約57万3,080円、1元=約20円)と2カ月連続で3万元を下回り、2016年1月の水準まで下落した。
2016年3月から2023年5月までの間、同市の乗用車ナンバープレートの平均落札価格は3万元を上回っていた。特に、2017年11月のナンバープレートの平均落札価格は8万2,534元に達し、過去最高額となった。同年8月に、深セン市が市外ナンバーの通行規制を発表したことが要因とみられる。また、2022年まで、深センの乗用車ナンバープレートの年間平均落札価格は5万元前後と、新型コロナウイルス禍による大幅な価格変動は見られなかったが、2023年に入ってからは下落傾向にある。
広東省自動車工業協会の発表によると、2023年6月の同省自動車販売台数は前年同期比21.8%増、前月比15.3%増と2桁増加したが、増加率はいずれも5月(前年同期比39.7%増、前月比21.0%増)より鈍化した。消費者の需要減少が、乗用車ナンバープレートの競売価格の下落に反映されていることがうかがえる。
深セン市では、乗用車購入時に、ナンバープレートを抽選または競争入札で入手する必要があるが、新エネルギー車のナンバープレート入手にはそのような制限がない。新エネ車のシェア増加は、乗用車のナンバープレート需要減少を招き、価格の下落につながっている。全国工商連合自動車販売商会によると、6月の新エネ車販売台数は、上海市、深セン市、北京市がトップ3を占め、上位30都市のうち28都市で新エネ車の販売シェアが30%を超えた。深セン市の新エネ車販売シェアは50.9%と半数を超えた。
(梁梓園)
(中国)
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