南部ドンナイ省、省内初のハイテク工業団地の建設着工

(ベトナム)

ホーチミン発

2023年08月02日

ベトナム・ホーチミン市の東に隣接するドンナイ省(注1)において、タイの工業団地大手アマタ・コーポレーションのベトナム法人アマタロンタインアーバンが、ロンタインハイテク工業団地のインフラ工事を20237月に着工したと、複数の現地紙が伝えた。同工業団地は、同省初となるハイテク分野の投資案件に特化した工業団地で、環境に配慮したグリーンな開発を目指し、同省の持続可能な発展に関連する投資を誘致する。

同工業団地はドンナイ省ロンタイン県に位置し、410ヘクタールの用地が開発される。そのうち、120ヘクタール(約3割)の土地使用権を既に取得しており、第1期として、インフラ工事を202310月までに完了する。その後、残りの290ヘクタール分を2024年第2四半期(46月)に完了する計画だ。現地報道によると、ロンタインハイテク工業団地では既に多くの外資企業から問い合わせが寄せられているという(VNエコノミー713日)。

同工業団地のインフラ投資・建設プロジェクトの総投資額は66,636億ドン(約393億円、1ドン=約0.0059円)となる。本プロジェクトは2015年に中央政府の承認を得ていたが、用地収用に時間を要し、当所の計画よりも着工が遅れていた。

3ロンドゥック工業団地のインフラ投資・建設プロジェクトが新たに承認

ドンナイ省では2023714日、副首相決定842/QD-TTgにより、第3ロンドゥック工業団地に関するインフラ投資・建設プロジェクトが承認された。開発期間は3年以内とされており、今後、244.5ヘクタールの用地が開発される。本プロジェクトの総投資額は18,000億ドンで、そのうち民間投資家(第3ロンドゥック工業団地)の出資額は2,700億ドン、公的資金の動員は15,300億ドンを予定している。

ドンナイ省は20237月現在、32の工業団地があり、多くの日系企業(261社)が進出している(注2)が、外国企業の大規模な投資案件を受け入れる工業用地の不足に直面している(カフェF710日)。

ホーチミン市からドンナイ省ロンタイン県までは、ホーチミン~ロンタイン~ザウザイ高速道路を経由して車で1時間程度を要する。ホーチミン市に住居を構え、同省に通勤する日系企業関係者も多い。

(注1)ドンナイ省人民委員会の社会経済状況報告書によると、同省の2023年上半期(16月)の外国企業の投資額は62,320万ドルで、前年同期の約2倍に達した(VNエコノミー713日)。

(注2)ドンナイ省工業団地管理局へのヒアリングに基づく。

(児玉良平)

(ベトナム)

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