徳島県鳴門市の友好都市ナラヤンゴンジ市に日本語学校開設

(バングラデシュ)

ダッカ発

2023年08月10日

徳島県鳴門市とバングラデシュのナラヤンゴンジ市が、20233月に友好都市協定を締結した後、具体的な連携の取り組みが進んでいる(202346日記事参照)。

20236月、ナラヤンゴンジ市において、同市の支援により日本語学校が開設された。日本語学校設立の計画は、友好都市協定の締結前の20232月に、セリナ・ハリット・アイビー・ナラヤンゴンジ市長が提案した。本提案に対し、ダッカ市内で日本語学校を運営する結(むすぶ)日本語・文化センターが、同市からの支援を受けて開校した。友好都市協定では、バングラデシュからの技能実習生の受け入れを推進する内容も含まれており、同日本語学校が日本語教育で中心的な役割を果たすことになる。今後は、日本への技能実習生のみでなく、日本語を学ぶ留学生や特定技能実習生の派遣も含めて取り組みを進める予定だ。

日本語学校は3カ月コース(N4またはN5レベル)で、授業料は15,000タカ(約19,500円、1タカ=約1.3円)、日本語能力試験(JPT)の受験料が3,000タカとなっている(202276日記事参照)。学生の募集はナラヤンゴンジ市が支援しており、20238月現在、114人の学生が日本語を学習している。現状3人のバングラデシュ出身の日本語教師が所属しているが、今後2人を増員する予定だ。

結日本語・文化センターのアンジャン・ダス最高経営責任者(CEO)は「日本語能力は日本・バングラデシュの2国間の連携において重要な要素だ。ネパールやベトナム、カンボジアと比べると、バングラデシュにおける日本語人材の日本語能力は十分な水準ではない。友好都市協定をきっかけに、多くのバングラデシュ人に日本の文化や習慣、社会システムなどの素晴らしさを知る機会を提供したい。ナラヤンゴンジ市とともに、現学生の日本語能力の向上と日本語学習者の増加を目指したい」と話す。

写真 アンジャン・ダス結日本語・文化センターCEOとモイヌル・イスラム・ナラヤンゴンジ市職員(ジェトロ撮影)

アンジャン・ダス結日本語・文化センターCEOとモイヌル・イスラム・ナラヤンゴンジ市職員(ジェトロ撮影)

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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