海外団体旅行規制をさらに緩和、日米韓訪問などを新たに解禁

(中国)

北京発

2023年08月21日

中国文化観光部は810日、「旅行会社による一部の国・地域第3への中国公民の出境団体旅行業務再開に関する通知」文旅発電[2023]221号、以下、通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、日本や米国、韓国を含む世界78カ国・地域への団体旅行を新たに解禁した。日本への中国公民の団体旅行については、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い20201月から停止しており、約3年半ぶりの再開となった。

通知によると、810日から中国国内の旅行会社およびオンライン旅行会社は、一部の国・地域(第3弾)への中国公民の出境団体旅行業務および航空チケットとホテルをセットで手配する業務を再開する。

今回で、解禁発表は3回目となった。アジアは日本、韓国など、欧州では英国、ドイツなど、米州では米国など、オセアニアではオーストラリアなどが対象となっており、アフリカについても複数の国への団体旅行を解禁した。2月以降、段階的に認められてきた60カ国(注)と合わせ、約140カ国・地域への団体旅行が可能となった。

旅行サイト「CTRIP携程」の統計によると、通知の発表から海外旅行の瞬間検索件数が従来の20倍以上に増加した。中秋節・国慶節前後の大型連休(929日~106日)の出発時期が最も注目を集め、日本、オーストラリア、ニュージーランドなどのパッケージツアーのアクセスが急上昇したほか、生活情報プラットフォーム「美団」および「大衆点評」の統計によると、日本と韓国のホテル閲覧数が810日正午時点で1215倍に増加した(「澎湃新闻」810日)。また、旅行サイト「同程旅行」の統計によると、ビザ申請では、トルコ旅行の問い合わせ件数が10倍以上に増加した(同)。

(注)20231月、海外団体旅行を認める国・地域の第1回リストを公表。タイ、シンガポール、ロシア、キューバなど20カ国が対象となった(2023年1月31日記事参照)。3月に公表された第2回リストでは、ネパール、フランス、ポルトガル、ブラジルなど40カ国が追加された(2023年3月24日記事参照)。

(趙薇)

(中国)

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