中国公民の海外団体旅行先に40カ国を追加

(中国)

北京発

2023年03月24日

中国文化観光部は3月10日、「旅行会社による一部の国(第2弾)への中国公民の出境団体旅行業務再開の試行に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(文旅発電[2023]81号、以下、通知)を発表し、新たに40カ国への海外団体旅行を解禁した。今回も、日本は解禁対象国リストに加えられなかった。

通知によると、3月15日から、中国国内の旅行会社およびオンライン旅行会社は、一部の国(第2弾)への中国公民の出境団体旅行業務および航空チケットとホテルをセットで手配する業務を試行的に再開する。

今回、中国公民の団体旅行が再開される国として、アジアについてはネパール、ブルネイ、ベトナム、モンゴル、イラン、カザフスタン、ウズベキスタンなど、欧州ではフランス、ギリシャ、スペイン、アイスランド、イタリア、デンマーク、ポルトガルなど、米州ではブラジル、チリなどが対象となっており、アフリカやオセアニアについても、複数の国への団体旅行を解禁した。

現地メディアが発表した、アリババグループ系旅行サイト「飛猪(Fliggy)」の統計によると、通知の発表から1時間以内で国際航空便の検索件数が従来の3倍近くに増加した(「人民日報」3月12日)。

また、各国が中国人旅行者に対して実施している防疫規制にも緩和の動きが見られる。報道によると、2023年1月以降、EU27カ国、シンガポール、米国、日本、韓国、オーストラリアなど40カ国以上が、中国人旅行者に対する入国制限の緩和を発表している(同上)。カナダや英国などは、中国からの旅行者に対する渡航前のPCR検査の受検義務を撤廃している(「中国新聞網」3月17日および18日)。

(趙薇)

(中国)

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