遼寧省、全省対外開放大会を開催

(中国)

大連発

2023年08月04日

中国遼寧省は全省対外開放大会と外商投資企業座談会を7月20日に瀋陽市で開催した。対外開放大会では同省の政府幹部と一部の重点企業・協会代表が会場参加し、各市政府代表はオンライン参加した。

対外開放大会では李楽成遼寧省長が進行役を務め、郝鵬書記が大会の主な目的について、同省の対外開放に一層取り組む自信と決心を表明するためと述べた。また、同省を対外開放のパイロットモデルとして沿岸部の「開放強省」にすべく、5つの要求(「高ポジションによる開放エリアの最適化」「ハイレベルな開放環境の構築」「質の高い開放型経済の発展」「ハイレベルな開放通路の建設」「開放プラットフォームのハイレベル化」)によりパイロットモデル建設を進めるとした。

このほか、ハイレベルの対外開放で遼寧省の全面的な振興を推進し、ビジネス環境最適化に向けた各種政策の策定、国際人材のさらなる誘致、「一帯一路」沿線国(注1)、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定加盟国との産業協力や人的・文化的交流の促進、外資誘致強化、重点産業パークの建設加速などを強調した。

靳国衛遼寧副省長は同省の対外経済貿易の状況を説明したほか、2023年~2025年の対外経済貿易発展促進のための若干の政策を発表した。その内容をみると、同省政府が提示した条件を満たす外資企業の進出支援(注2)、地域本部の拠点設立支援(注3)、研究開発センターや貿易企業などに対する奨励金の支給(注4)などを含む。

座談会では、靳副省長が進行役を務め、日米韓ドイツなどの12の企業・協会代表が参加し、同省のビジネス環境の持続的改善や、政府との情報交換ルート打開、人材育成などに対する期待などについて述べた。李省長は、対外開放の強化と外資発展の未来性を強調したほか、ビジネス環境の市場化・合法化・国際化レベルを持続的に向上させ、外資を含む各種経営主体のためハイレベルな発展を確保するとし、外資進出を歓迎する意向を明らかにした。

(注1)沿線国はアジア、アフリカ、欧州の80カ国以上となる。

(注2)国家の「外商投資奨励産業目録」に合致する新規外商投資プロジェクトと増資プロジェクトで、進出同年の実際投資・増資額(実行ベース)が500万ドルを超える場合、同年の実際投資・増資額の2%、最高1,000万元(約2億円、1元=約20円)の奨励金を支給。上記の条件を満たす先端製造業の新規外商投資・増資プロジェクトに対し、同年の実際投資・増資額(実行ベース)の2%、最大限度額1億元までの奨励金を支給。

(注3)多国籍企業の地域本部、本部型機関を新設する場合、同年の実際外資投資額(実行ベース)の10%の新設奨励金を一括的に支給し、最大限度額5,000万元までとする。

(注4)新設した外資系研究開発センターに対し、同年の実際投資・増資額(実行ベース)の10%、最大限度額2,000万元までの奨励金を一括的に支給。

(李穎)

(中国)

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