スバルが新BEV戦略発表、2028年に40万台の販売目標、米国で生産開始へ
(米国、日本)
ニューヨーク発
2023年08月03日
スバルは8月2日、「新経営体制における方針の発表」の中で、2026~2028年の間に米国でバッテリー式電気自動車(BEV)の生産を開始し、2028年にBEVを40万台販売するとの目標を発表した。スバルが現在米国で販売しているBEVは、トヨタと共同開発したスポーツ用多目的車(SUV)の「ソルテラ」のみとなっている。同社は今回の発表でBEVについて、2026年末までに公表済みのSUV4車種に加え、2028年末までにさらに4車種を市場に投入し、ラインアップを充実させると明らかにした。また、同社はこれまで、世界でのBEVの販売割合について、2030年までにハイブリッド車と合わせて40%にするとしていたが、BEVのみで50%を目指すとして目標値を引き上げた。
2023年6月に就任した大崎篤代表取締役社長は今回の方針について「米国市場は急速に電動化に移行しており、この数カ月で状況は大きく変わった。米国のEVシフトのスピードを考慮すると、米国でのBEV生産を決定する時期が来たと考えている。また、もう1つの理由として、インフレ削減法(IRA)に基づく最大7,500ドルのEV購入者向け税額控除の要件を満たすため、米国内での最終組み立てとバッテリーの調達を確立するためだ」と述べた(オートモーティブ・ニュース8月2日)。スバルは7月31日、群馬県に建設予定のBEV専用工場で生産する車両に搭載することを視野に入れ、リチウムイオンバッテリーの供給に関して、パナソニックエナジーと中長期的なパートナーシップの構築に向け協議を開始したと発表するなど、EVシフトに向けた事業展開を加速させている。
(大原典子)
(米国、日本)
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