燃料補助金撤廃への反対活動、政府が労働組合への訴訟を取り下げ

(ナイジェリア)

ラゴス発

2023年08月10日

燃料補助金撤廃に反対して8月2日に抗議デモを実施したナイジェリア労働会議(NLC)と労働組合会議(TUC)に対し、法廷侮辱罪の訴訟を起こしていた連邦政府(2023年8月8日記事参照)は8月7日に訴えを取り下げた。

ジェディ・アグバ法務省長官は、国家産業裁判所の命令があったにもかかわらず、抗議デモで国会のゲートが破壊されたことから、法廷侮辱罪の訴訟手続きを開始したが、ボラ・ティヌブ大統領および国会指導部と労働組合側の会談により、労働争議の中止が決定されたことを考慮し、本訴訟の手続きを先に進めなかったと述べた。

NLCのフェミ・ファラナ弁護士は、ティヌブ大統領の介入があったことに言及したうえで、組合はストライキを行うことを禁じられたにすぎず、抗議行動自体が禁じられたわけではないと述べている。NLCが指定していた期日内に連邦政府が訴訟を取り下げたことから、8月14日のゼネラルストライキは回避された。その一方でNLCのアジャエロ会長は、現地のメディアインタビューに「われわれは労働者のリーダーとして仕事をするつもりであり、政府との交渉をしっかり続けていくつもりだ。政府がわれわれとのすべての合意を尊重することを期待している」と述べた。

(奥貴史)

(ナイジェリア)

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