韓国自動車部品メーカーのブーグック、ジョージア州に米国初の拠点開設
(米国、韓国)
アトランタ発
2023年07月05日
米国ジョージア州メーコン・ビブ郡産業公社(MBCIA)は6月28日、自動車用流体輸送システムを専門とする韓国の自動車部品メーカーのブーグックが米国初の拠点を同郡に開設すると発表した。ブーグックはMBCIAの工業団地内にあるビルを再開発し、総額680万ドルの投資を計画している。操業開始は2024年を予定しており、操業開始と同時にフルタイム勤務者を80人雇用する予定だ。
ブーグックは、現代自動車や起亜などの完成車メーカー(OEM)に製品とサービスを提供する自動車部品の1次サプライヤー(Tier1)で、チューブ(管状の製品)の製造・加工に特化し、電気自動車(EV)用バッテリー冷却配管などを製造している。米国進出に際し、同社がメーコン・ビブ郡を選定した理由の1つに、55億ドルを投じて建設される同州サバンナ港近くの現代自動車メタプラント・アメリカ(2022年5月23日記事参照)や、同州ウェストポイントにある起亜の製造工場(2023年4月7日記事参照)に近いことがある。同社の新拠点の設立予定地は、これら製造工場まで車で2時間程度の場所に位置しており、高速道路へのアクセスも良い。
MBCIAのスティーブン・アダムス専務理事は「ブーグックがメーコンへの進出を決定したことは、この地域で成長を続ける自動車産業の重要性と価値をさらに高めるもの」と述べた。また、ブーグック・ジョージアのオ・ジュンソク最高経営責任者(CEO)は「今回の投資は、韓国の自動車製造パートナーをより製造現場に近い場所でサポートするまたとない機会と認識している。メーコンへの事業拡大は、当社が米国南東部でサービスを提供するための推進力となるだろう」と述べた。
(吉田祥子)
(米国、韓国)
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