イスラエルとベトナムがFTAに署名

(イスラエル、ベトナム)

テルアビブ発

2023年07月27日

イスラエルを訪問していたベトナムのグエン・ホン・ジエン商工相と、イスラエルのニル・バルカット経済産業相は725日、エルサレムの首相府でベトナムのチャン・ルー・クアン副首相とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相立ち会いの下、自由貿易協定(FTA)に調印した。

画像 調印式に関するイスラエル首相府のX(旧ツイッター)でのコメント画面

調印式に関するイスラエル首相府のX(旧ツイッター)でのコメント画面

両国は2023年4月2日にFTA交渉の完了を発表しており、イスラエルがFTAを締結するアジアの国は韓国に次いで2カ国目で、ASEAN加盟国ではベトナムが初めてとなる(2023年4月26日記事参照)。

イスラエル首相府の発表によると、この協定により、両国における関税の相互引き下げや貿易慣行の改善につながることが期待されている。また、イスラエルの輸出業者は、成長するベトナム市場において競争上の優位性を獲得し、それによってイスラエルの輸出が強化され、経済成長が促進されるとしている。

イスラエル中央統計局(CBS)によると、2022年の両国間の貿易額は、イスラエルからベトナムへの輸出額が1億7,521万ドルで前年比10.3%増加し、ベトナムからの輸入額は12億8,425万ドルで同4.9%増加した。

ネタニヤフ首相は調印式で、両国は過去数十年にわたり素晴らしい関係を築いているとしたうえで、今回の合意は両国の貿易関係をより強固なものにし、また両国民の生活を向上させることができる全ての分野で、革新的な関係を強化していくことへ期待を寄せていると述べた。

調印後、ネタニヤフ首相とクアン副首相は、外交関係樹立30周年を記念して会談を行い、イノベーション、農業、観光の分野における2国間協力の強化や、直行便就航の可能性について議論したとしている。

(ガブリエル・ホドス、中溝丘)

(イスラエル、ベトナム)

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