駐在員が住みやすい国ランキング、バーレーンが9位、UAEが11位

(中東、バーレーン、アラブ首長国連邦、トルコ、クウェート)

調査部中東アフリカ課

2023年07月21日

世界最大規模の海外駐在員のネットワークサービスを提供するドイツのインターネーションズは711日、駐在員が住みやすい国ランキング「エクスパット・インサイダー2023PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表した。中東では、バーレーンが総合ランキング9位でトップ10に入った。一方、クウェートは53位で、調査対象国の中で最下位だった。

このランキングは2014年に始まり、今回で10回目となった。2023年のランキングでは、同年2月に世界172カ国に住む171国籍の12,000人以上の駐在員にアンケートを実施、50人以上の回答があった53カ国が対象となった。「生活の質(交通、娯楽、医療など)」「定着のしやすさ(地元住民のフレンドリーさ、友人の作りやすさなど)」「海外勤務の充実度(キャリアの見通し、給与など)」「個人の経済的満足度(生計費など)」「駐在員の必需品(デジタルライフ、住居、言語など)」の5つの項目ごとにランク付けした上で、総合ランキングを決めている。2023年の総合ランキング1位はメキシコ、米国は30位、日本は44位だった。

2023年の中東の調査対象国の総合ランキングは次のとおり。

  • 9位:バーレーン
  • 11位:アラブ首長国連邦(UAE
  • 12位:オマーン
  • 28位:サウジアラビア
  • 31位:カタール
  • 51位:トルコ
  • 53位:クウェート

総合9位になったバーレーンは、「駐在員の必需品」の項目で1位を獲得、そのサブカテゴリーを見ると、「アドミ関連(ビザ取得、銀行口座開設など)」と「言語(の障壁のなさ)」が1位、「デジタルライフ」が8位だった。「定着のしやすさ」も9位と高く、そのサブカテゴリーの「友人の作りやすさ」は6位だった。

総合11位のUAEは、「駐在員の必需品」で2位、「生活の質」と「海外勤務の充実度」では4位だった。サブカテゴリーとしては、「生活の質」の中の「キャリアの見通し」と、「駐在員の必需品」の中の「言語(の障壁のなさ)」が2位と高かった。一方、回答者の36%(世界平均は27%)が、世帯の可処分所得はUAEで快適な生活を送るために十分ではないと回答し、「個人の経済的満足度」の項目が41位と低かった。

総合51位のトルコは、「海外勤務の充実度」が最下位(53位)、「駐在員の必需品」も45位と低かった。総合で最下位となったクウェートは、「生活の質」と「定着のしやすさ」でも最下位(53位)、「生活の質」では特に娯楽に対する満足度が低かった。

(稲山円)

(中東、バーレーン、アラブ首長国連邦、トルコ、クウェート)

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