「FOOD TAIPEI 2023 」にジャパンパビリオン設置、来場者は前年比6割増

(台湾、日本)

調査部中国北アジア課

2023年07月07日

台湾最大級の総合食品見本市「FOOD TAIPEI 2023」が61417日、台北市内の南港展覧館で開催された。主催者によると、世界各国・地域から5,000人以上の外国人バイヤーを含む合計約46,000人(前年比60%増)が来場し、新型コロナ禍の沈静化以降、久しぶりに海外バイヤーとのリアルでの商談が行われ、会場内は活況を呈した。海外バイヤーの来場者の上位5カ国・地域は日本、香港、マレーシア、韓国、フィリピンだった。

ジェトロは日本台湾交流協会台北事務所と協力してジャパンパビリオンを設置し、前年の出品者数(32社・団体)の約2倍の57社・団体が牛肉や水産品・水産加工品、アルコール飲料、調味料、菓子、サプリメントなど多様な日本産食品を出品した。新型コロナ感染対策による渡航制限が解除されたため、日本から渡航してブース対応を行う出品者が多く、約110人が出張ベースで参加した。

ジャパンパビリオンでは、牛肉や水産品を中心に安定的な集客があり、ローストビーフやタコの握りずしが試食として提供され、人気を博していた。台湾でも人気のある果実酒は非常に注目された商品で、桃、ゆず、梅など幅広いバリエーションが来場者の関心を集めていた。

出品者からは、「久しぶりの台湾の展示会で、新たなお客さまへ試食や説明ができ、新しい営業の方とも直接話をすることで、商品の良さなどを理解していただけた」「台湾内の市場動向、試食時のリアクションなど、現地でしか得られない情報を得ることができた」といった声が聞かれた。

日本の農林水産省が47日に発表した「農林水産物輸出入概況2022年」によると、2022年の日本から台湾への農林水産物・食品輸出額は1,489億円(前年比19.6%増)で、国・地域別では中国、香港、米国に次いで第4位となっている。2022年の日本から台湾への輸出額上位の品目は、1位リンゴ(129億円)、2位アルコール飲料(120億円)、3位ホタテ貝(112億円)、4位ソース混合調味料(80億円)、5位牛肉(71億円)。同見本市への参加を契機にさらなる輸出拡大が期待されている。

なお、614日には、農林水産省と日本台湾交流協会台北事務所が共同で、台湾への輸出に取り組む事業者を専門的に支援する輸出支援プラットフォーム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを立ち上げた。

写真 来場者でにぎわうジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

来場者でにぎわうジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

写真 各出品者の商品を展示したショーケース(ジェトロ撮影)

各出品者の商品を展示したショーケース(ジェトロ撮影)

(有田雄子)

(台湾、日本)

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