山東省でアルコール飲料関連のイベント開催

(中国)

青島発

2023年07月12日

中国・山東省青島市で「酒類業界イノベーション新トレンド大会・投融資フォーラム」(以下、大会)が7月8日に開催された。3日間の会期で8日に閉幕した「2023(第7回)中国高級酒展覧会」(以下、展示会)のイベントの1つの位置付けだ。

大会では、中信農業産業基金管理の孔夢遥総監、中国共産党貴州赤水経済開発区工作委員会委員兼管理委員会副主任の羅定宇氏、貴州省平壩酒廠(集団)の戴頴董事長兼総経理らが講演した。そのほか、日本産酒類のPRを目的に、ジェトロ青島事務所の赤澤陽平副所長がアルコール飲料の日本から中国への輸出状況や中国における日本料理店の分布状況、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定による段階的な関税撤廃、ジェトロの取り組みなどについて紹介した。

具体的には、日本の農林水産省が2023年6月に発表した「2022年農林水産物・食品の輸出実績(品目別)」を用いて説明。2022年のアルコール飲料の国・地域別の輸出額は、中国がトップで前年比23.2%増の394億7,000万円、次いで米国が12.5%増の267億8,000万円、台湾が29.3%増の120億3,000万円、香港が21.4%減の115億9,000万円、シンガポールが62.6%増の82億4,000万円となったことを紹介した。また、これまで中国で日本酒が消費される飲食店は日本料理店が中心だったところ、新たに日本酒を取り扱いたいという意向を示す高級中華料理店も少しずつ現れ始めている状況を示し、中国において今後さらなる日本酒市場の拡大可能性があることを指摘した。

なお、展示会には、白酒、ワイン、クラフトビール、黄酒を取り扱う企業などが主に出展し、アルコール飲料関連企業の来場は3日間で4万2,600社に及んだ。

山東省は1億人を超える人口を有している。中国のアルコール飲料専門メディアである雲酒伝媒の報告書によると、省別で2022年の酒類卸売業者数が最も多いのは山東省で12万9,487社、次いで広東省6万1,383社、河南省3万8,233社、福建省3万3,788社、湖南省3万3,031社、河北省3万1,872社、江蘇省3万1,862社、陝西省3万251社、四川省2万9,881社、貴州省2万8,431社となった。山東省はアルコール飲料の市場としても大きな存在感を示している。

写真 フォーラムでの講演風景(ジェトロ撮影)

フォーラムでの講演風景(ジェトロ撮影)

(赤澤陽平)

(中国)

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