中銀が政策金利を15.0%から17.5%へ引き上げ

(トルコ)

イスタンブール発

2023年07月24日

トルコ中央銀行は7月20日、政策金利(1週間物レポ金利)を15.0%から17.5%に引き上げ、2カ月連続で利上げを実施した。

金融政策委員会の7月20日付プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、6月の声明(2023年6月26日記事参照)と同様に、インフレ抑制に向けた金融引き締めプロセスを継続させることを明記した。

現地報道によると、メフメット・シムシェキ国庫・財務相とハフィゼ・ガーイェ・エルカン中銀総裁の裁量権に限界が見られたという評価や、金融政策委員会の声明に「国外からの直接投資、対外資金調達環境の顕著な改善」が加えられたことに対して、湾岸諸国などからの投資資金に過度な期待があるとの見解もある。

トルコ政府による付加価値税などの増税(2023年7月11日7月24日記事参照)や、最低賃金の引き上げ(2023年6月23日記事参照)に加えて、通貨トルコ・リラ安の影響もあり、7月のインフレ圧力は強まっている。トルコ統計機構(TUIK)によると、6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比38.2%だった(2023年7月13日記事参照)。

(中島敏博)

(トルコ)

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