世界都市別生計費、アフリカではバンギ、ジブチ、ルアンダが高水準
(アフリカ、中央アフリカ共和国、ジブチ、アンゴラ、エジプト、ナミビア、南アフリカ共和国、チュニジア)
中東アフリカ課
2023年06月14日
米国の人事コンサルティング会社マーサーは6月6日、各国の海外駐在員の生計費を比較した「2023年世界生計費調査-都市ランキング」(注)を発表した。同調査では世界227都市を対象に、2023年3月の住宅や交通、食料、衣料、娯楽などの比較を行った。
世界全体のランキングでは、前年に続いて香港が最も生計費の水準が高く、シンガポールが2位、スイスのチューリヒが3位の順で、東京は19位だった。アフリカの上位は、中央アフリカ共和国のバンギ(世界26位)、ジブチ(27位)、アンゴラのルアンダ(30位)となった。
一方で、アフリカ域内で海外駐在の生計費の水準が低かった都市は、ナミビアのウィントフック(222位)、南アフリカ共和国のダーバン(220位)、チュニジアのチュニス(219位)の順だった。エジプトのカイロは、為替の大幅な下落もあり、前年から60以上も順位が下がり、217位となった。世界227都市のうちアフリカで調査対象となった都市で200位以下は、次のとおり(かっこ内は2022年の順位)。
- 205位:ヨハネスブルク・南ア(193位)
- 206位:アルジェ・アルジェリア(218位)
- 207位:バンジュール・ガンビア(202位)
- 210位:ケープタウン・南ア(194位)
- 216位:ハボロネ・ボツワナ(215位)
- 217位:カイロ・エジプト(154位)
- 219位:チュニス・チュニジア(220位)
- 220位:ダーバン・南ア(216位)
- 222位:ウィントフック・ナミビア(213位)
また、アフリカの主要都市の順位は次のとおり(かっこ内は2022年の順位)。
- 47位:ラゴス・ナイジェリア(55位)
- 77位:アビジャン・コートジボアール(68位)
- 158位:カサブランカ・モロッコ(143位)
- 159位:マプト・モザンビーク(167位)
- 173位:ナイロビ・ケニア(160位)
- 178位:アクラ・ガーナ(146位)
- 194位:アディスアベバ・エチオピア(214位)
(注)同調査は、一般的な物価指数を測るものではなく、企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用するもの。2023年3月の住宅や交通、食料、衣料、娯楽の費用などを含む200以上の品目の調査に基づき、ニューヨークを100とした場合の各都市の指数を比較している。
(井澤壌士)
(アフリカ、中央アフリカ共和国、ジブチ、アンゴラ、エジプト、ナミビア、南アフリカ共和国、チュニジア)
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