中国の秦剛外交部長、ブリンケン米国務長官と電話会談、「内政干渉」を批判

(中国、米国)

北京発

2023年06月16日

中国外交部は6月14日、秦剛・国務委員兼外交部長が米国のアントニー・ブリンケン国務長官と電話会談を行ったと発表した。

秦部長は、中米関係は年初来、新たな困難と課題に直面しており、その責任の所在は明らかだとした。その上で、中国は一貫して習近平国家主席が提唱した相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンの原則を順守し、中米関係に対処しているとした。

また、台湾問題など中国の核心的な関心事項について厳正な立場を表明したとし、米国がこれを尊重し、中国への内政干渉や、競争という名目で中国の主権の安全と発展の利益を損なうことをやめるよう強調した。

秦部長は、米国が行動を起こし、両国元首によるインドネシア・バリ島での会談(2022年11月16日記事参照)での重要合意や米国の了承事項を着実に履行し、中国と協力し、対立をコントロールして交流・協力を促進し、中米関係の悪化を止め、両国関係を健全で安定した発展の軌道に戻すことを希望した。

また、外交部は同日、ブリンケン国務長官が6月18~19日の日程で中国を訪問すると発表した。今回の訪中について、6月16日付の「極目新聞」は、米国側が「多くの成果は期待しない」としたことに基づき、「幾つかの議題では激しいやり取りが行われる可能性がある」と予想している。

(河野円洋)

(中国、米国)

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