イノベーションイベント「ビバ・テクノロジー」開催、参加国は過去最多

(フランス、日本)

パリ発

2023年06月29日

欧州最大のオープン・イノベーション・イベント「ビバ・テクノロジー2023外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」がパリで61417日に開催された。主催者によると、来場者数は174カ国から15万人以上と、前年から約5万人増加し、出展者数は2,800社で、いずれも過去最多となった。

写真 会場内の様子(ジェトロ撮影)

会場内の様子(ジェトロ撮影)

会場では、LVMHやロレアルなど、フランスを代表する大企業がブースを構え、注力する分野や技術を紹介。併せて、各社のインキュベーションプログラムへ参加したスタートアップや、投資先のスタートアップもブース内に出展し、連携してオープンイノベーションの成果を発信した。例えば、ロレアルのブースでは出資先のスイスのスタートアップGjosaが出展。ロレアルとのパートナーシップを通じて同社が開発し、大幅な節水を可能にするヘアサロン向けシャワーヘッドを展示した。欧州のみならず、アジアやアフリカなどから10を超える国・地域がパビリオンを設置した。中でも、今回のパートナーカントリーの韓国はメインホールのほぼ中央にパビリオンを構え、45社のスタートアップが参加した。マイクロプラスチックを含まない化粧品素材や廃棄物のリサイクル素材、その工程で発生するエネルギーの利活用など、環境ソリューションを提供する企業の出展が目立った。

写真 韓国パビリオン(ジェトロ撮影)

韓国パビリオン(ジェトロ撮影)

単独初出展を果たした日系スタートアップのスリーダムアライアンス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(東京都)も脱炭素ソリューションを提供する。バッテリーの劣化原因となるデンドライトに注目し、独自のセパレーターを開発。従来より持続性が飛躍的に高まり、バッテリーの長寿化や安全性向上が可能となる。その他、日本からは、スポーツの映像検索・分析サービスを提供するRUN.EDGE外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(東京都)、クラウドソーシング型現地体験共有サービスを提供するtoraru外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(大阪府)、廃プラ解重合触媒などを開発するACBIODE外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(京都府)などが参加した。

今回は、2023年ラグビーワールドカップや2024年のオリンピック開催を控え、スポーツテックに特化したホールが新設された。出展企業からは「メイン会場から離れるため来訪者数は多くはないが、分野が絞られている分、スポーツテック関係者の来訪が多かった。協業候補となる親和性の高いスタートアップ同士の交流も容易に行えた」とのコメントがあった。

写真 スポーツテック専用ホール(ジェトロ撮影)

スポーツテック専用ホール(ジェトロ撮影)

(加藤優花)

(フランス、日本)

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