米税関、電子渡航認証システム(ESTA)のモバイルアプリの提供開始

(米国)

ニューヨーク発

2023年06月22日

米国税関・国境警備局(CBP)は6月21日、電子渡航認証システム(ESTA)のモバイルアプリの提供を開始したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ESTAの申請・承認取得手続きは、査証(ビザ)免除プログラム(VWP)によって認められている日本を含む40カ国・地域の国民が米国に短期商用・観光などで90日以内の滞在を目的に渡航する際に必要とされる(2022年5月26日記事参照)。

発表によると、アプリはスマートフォン、モバイルデバイス、タブレットで提供され、日本語を含む24カ国語に対応している。アプリではパスポートのスキャンと認証、セルフィー動画のアップロードによる本人確認、個人情報や渡航情報の入力、資格に関する質問への回答、入力内容の確認と申請、申請内容の変更、申請状況の通知受け取りなどが可能だ。なお、CBPのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで提供している現行の申請・承認取得手続きは今後も継続するとしている。

CBPの入国審査・旅客プログラムのマシュー・デビース・エグゼクティブディレクターは「われわれは、未来がデジタルであることを認識しており、学び続けなければならない。新しいESTAアプリはCBPのモバイルアプリ戦略を強化するものだ。今後も革新的な技術を導入し続け、プロセスを合理化し、渡航者の期待に応えていく」と述べた。

CBPによるこれまでのアプリの導入事例として、2014年8月に米国内33カ所の国際空港などで入国審査時間と全体的な待ち時間を短縮できるモバイル・パスポート・コントロール(MPC)の提供を開始した。MPCは6月現在、米国民、米国永住権取得者、カナダ国民が利用可能だ。また、2020年10月にはフォワーダーなど向けの検査予約やI-94(注)などを申請可能なCBP Oneモバイルアプリの提供も開始している。

(注)外国からの渡航者(一般には非移民ビザ保有者)が米国入国時に記入する出入国記録。

(吉田奈津絵)

(米国)

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