バイデン米大統領、支持率でトランプ氏上回るも健康の不安視続く、世論調査
(米国)
米州課
2023年06月26日
2024年の米国大統領選挙を想定した最近の世論調査によると、ジョー・バイデン大統領は支持率でドナルド・トランプ前大統領を上回っている。他方、80歳のバイデン氏の健康を不安視する声が多いこともわかった。
米国メディアのNBCニュースは6月25日、2024年大統領選挙などに関する世論調査の結果(注1)を発表した。これによると、「もし今日大統領選挙が行われ、バイデン氏とトランプ氏が候補者だった場合、どちらに投票するか」という質問に対して、「バイデン氏」が49%、「トランプ氏」が45%で、バイデン氏がトランプ氏を4ポイント上回った。また、両氏が「大統領として心身の健康を十分満たしてない」と懸念する割合は、バイデン氏が68%(2020年10月調査時51%)と多数で、トランプ氏は55%(51%)と過半だった。
政治アナリストでディラード大学教授のロバート・コリンズ氏は「健康問題は2024年大統領選挙でバイデン陣営の足かせであり続けるだろうが、それが大きな問題になるのは、トランプ氏が共和党候補にならず、バイデン氏がより若く精力的な候補者と対決しなければならなくなった場合だけだ」と指摘している(「ニューズウィーク」誌電子版6月25日)。
ボストンのエマーソン大学が6月22日に発表した世論調査の結果(注2)によると、2024年大統領選挙の本選を想定した設問で、バイデン氏支持が43.5%、トランプ氏支持が43.4%と互角だった。「トランプ氏の起訴について、報道機関が過剰に報道していると思うか」との設問では、「過剰」が43.5%、「適切」が36.6%、「過少」が19.9%だった。支持政党別に見ると、共和党支持者の57%が「過剰」と答えたのに対し、民主党支持者の48%は「適切」と答えた。トランプ氏が機密文書の不適切な取り扱いなどを理由に起訴されたことで、「同氏に投票する可能性は低くなった」とした回答は半数(50.4%)だった。
(注1)実施時期は6月16~20日、対象者は全米の登録有権者1,000人。
(注2)実施時期は6月19~20日、対象者は全米の登録有権者1,015人。
(松岡智恵子)
(米国)
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