米国人の海外旅行先、メキシコのカンクンが2年連続で1位に

(メキシコ、米国)

メキシコ発

2023年06月12日

ドイツに本拠を置く世界的な旅行保険大手のアリアンツ・パートナーが52日、約160万人分の旅程から集計したデータに基づき、アンケート結果「Top 10 Summer Travel Destinations外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。これによると、夏季旅行シーズン(526日~95日)における米国人旅行者の海外旅行先として、メキシコ最大の観光地であるカンクンが2年連続で1位だった。

全旅程のうち73%が米国内旅行で、27%が海外旅行だった。米国内の旅行先上位は、フロリダ州オーランド、ワシントン州シアトル、ハワイ州ホノルル、マサチューセッツ州ボストン、ハワイ州カフルイ、ニューヨーク州ニューヨーク、カリフォルニア州ロサンゼルス、ネバダ州ラスベガス、フロリダ州マイアミ、オレゴン州ポートランドの順だった。海外旅行先の上位は、カンクン(メキシコ)、ロスカボス(メキシコ)、プンタカナ(ドミニカ共和国)、アルバ(オランダ領)、モンテゴベイ(ジャマイカ)、ナッソー(バハマ諸島)、プエルトバジャルタ(メキシコ)、ロンドン(英国)、プロビデンシアレス(タークス・カイコス諸島)、シャーロットアマリエ(バージン諸島)の順だった。メキシコでは、カリブ海沿いと太平洋沿いの3カ所の観光地に人気が集まった。なお、カンクンとロスカボスは2年連続で1位と2位だった。

写真 カンクンのビーチ(ジェトロ撮影)

カンクンのビーチ(ジェトロ撮影)

メキシコへの外国人旅行者の約半分がカンクンから入国

メキシコ内務省によると、2022年のメキシコへの空路を通じた外国人旅行者総数は、前年比46.3%増の2,060万人だった(2023年3月23日付地域・分析レポート参照)。そのうち、米国人のみで総数の63.1%(1,300万人、前年比27.0%増)を占め、2位のカナダの8.5%(176万人、2.5倍)を大きく上回った。空港別の入国者数ランキングでは、カンクン国際空港(キンタナロー州)着が949万人(47.7%増)と、メキシコへの外国人旅行者のうち46.1%が同空港から入国したことになる。2位のメキシコ市国際空港着の入国が20.4%(420万人、56.7%増)、3位のロスカボス国際空港(南バハカリフォルニア州)着が10.5%(217万人、26.1%増)、4位のプエルトバジャルタ(ハリスコ州)着が8.2%(168万人、56.0%増)だった。なお、キンタナロー州、ハリスコ州、ナヤリ州、南バハカリフォルニア州、メキシコ市の5州がメキシコ全体の約半分の宿泊業収入を生み出しており、米国人旅行者によるレジャー支出が州の経済を大きく支えている(2023年3月23日付地域・分析レポート参照)。

(志賀大祐)

(メキシコ、米国)

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