中国の秦剛外交部長がロシア外務次官と会見、外交部はワグネルの「反乱」にも言及

(中国、ロシア)

北京発

2023年06月28日

中国の外交部によれば、6月25日に秦剛外交部長がロシアのアンドレイ・ルデンコ外務次官と北京市で会見した。双方は、中ロ関係や共に関心を持つ国際・地域問題について意見を交換したとされる。

また同日には、馬朝旭副部長もルデンコ次官と協議を行った。馬副部長は、習近平国家主席とプーチン大統領の戦略的な先導のもと、中国とロシアは絶えず相互の信頼を深め、実務的な協力を強化してきたとした。その上で、複雑で厳しい国際情勢の下で、両国元首の重要合意を導きとし、適時に意思疎通と意見のすり合わせを行い、両国関係を安定した長期的なものとし、共同の利益を維持してきたとした。

外交部によれば、ルデンコ次官は、ロシア・中国関係は歴史上最良の時期にあり、両国のハイレベルの交流および各分野での協力は、前向きな発展の勢いを維持しているとした。また、ロシアは中国と引き続き共に努力し、両国の利益となる協力がさらに成果を得ることを推進したいとした。

双方は、上海協力機構(SCO)は地域の安全と安定の維持、各国の共同発展の促進に対して重要な役割を発揮しているとの認識で一致した。また、さらに団結と協力を強化し、引き続き健全で順調なSCOの発展を推進することで一致した。ウクライナ問題などについても意見を交換した。

同じく25日に外交部のウェブサイトに、記者の質問に答える形式でロシアの民間軍事会社ワグネルの「反乱」に関する報道官の発言が掲載された。発言では、本件はロシアの内政問題だとし、中国は友好国かつ新時代の全面的戦略協力パートナーとして、ロシアが国家の安定を維持することを支援し、発展と繁栄を実現するとしている。

(河野円洋)

(中国、ロシア)

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