米ノースダコタ州のバーガム知事(共和党)、2024年大統領選への立候補表明

(米国)

シカゴ発

2023年06月13日

米国ノースダコタ州のダグ・バーガム知事(共和党)は6月7日、同州ファーゴで行われた演説で、2024年大統領選挙への立候補を正式に表明した。

バーガム知事は現在2期目を務めており、ソフトウエアのスタートアップ起業家として成功を収めたことで知られている。他方、ロン・デサンティス・フロリダ州知事やマイク・ペンス前副大統領らほかの共和党候補者に比べ、州外での知名度は低い。バーガム知事はこれまでにオフィシャルビデオで「怒り、怒鳴り声、内輪もめ、そんなものはもう要らない。物事を成し遂げよう」と述べ、政治思想を巡る論争から距離を置く姿勢を示し、新しいリーダーシップの必要性を示唆していた。

同知事は7日に行った立候補演説で「米国の最高の力を引き出すには、経済、エネルギー、国家安全保障の3つに焦点を当てた指導者が必要だ」と述べた。エネルギーをノースダコタ州の政策の中心としており、州経済の要である化石燃料への依存度を下げるのではなく、排出された二酸化炭素(CO2)を地中に回収する技術を加速させることで、2030年までに州のカーボンニュートラルを達成することを目標としてきた。一方、2023年4月には、ほぼ全面的に人工妊娠中絶を禁止する法案や、18歳未満に対する性別適合医療を犯罪とすることを含むトランスジェンダーの権利を抑制する一連の法案を成立させるなど、保守的な面も見せている。

2024年大統領選挙には6月12日現在、共和党からバーガム知事のほか、ドナルド・トランプ前大統領、デサンティス・フロリダ州知事、ペンス前副大統領、ニッキ―・ヘイリー元国連大使、クリス・クリスティ前ニュージャージー州知事など10人が立候補している(2023年6月8日記事参照)。

民主党からは現職のジョー・バイデン大統領(2023年4月26日記事参照)のほか、自己啓発家のマリアンヌ・ウィリアムソン氏、ジョン・F・ケネディ元大統領のおいのロバート・F・ケネディ・ジュニア氏の3人が立候補している。

(星野香織)

(米国)

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