大統領選に向け、マルセロ・エブラル外相が辞任

(メキシコ)

メキシコ発

2023年06月15日

マルセロ・エブラル外相は6月12日、メキシコ大統領選挙(2024年)における与党・国家再生運動(MORENA)の公認候補決定のための選出プロセスに参加するため、外相の職を辞任した。アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)大統領は6月13日の早朝記者会見で、在チリ・メキシコ大使のアリシア・バルセナ氏を後任の外相に任命したことを発表した(大統領府6月13日付プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

与党連合内の公認候補を決定するための新たなプロセスを新設

アルフォンソ・ドゥラソ与党全国評議会会長(現ソノラ州知事)とマリオ・デルガド全国執行委員会委員長(党首)が6月11日のプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、与党連合内の大統領候補者を選定するため、新たなプロセスを発表した。選定プロセスの内容は、次のとおりとなる。

  • 大統領候補の立候補者は最大6人とし、6月12日から16日まで登録が可能で、登録日と同日に公職を辞職する必要がある。また、立候補者を支援する調査会社2社の提案書を提出する。
  • 6月19日~8月27日を候補者選出キャンペーン期間とするが、大々的な宣伝広告や反民主主義的な行動は禁止する。
  • 8月28日~9月3日にアンケート調査を実施し、さらに候補者が提案した調査企業から抽選で4社を選定し、同様のアンケート調査を実施する。
  • アンケート調査の結果を基に、9月6日に公認候補(第4次変革防衛コーディネーター)を公表する。

なお、大統領候補に立候補するため、エブラル氏のほかにも、クラウディア・シェインバウム・メキシコ市長、アダン・アウグスト内相が6月16日に辞職するとみられている。

後任の外相に任命されたバルセナ氏は、メキシコ国立自治大学(UNAM)で生物学の学士号を取得後、ハーバード大学で行政学および生態学の修士課程を修了した。その後、国連本部や国連開発計画(UNDP)、国連環境計画(UNEP)でさまざまな職を歴任し、2008~2022年の間、ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)の事務局長を務め、2022年7月から在チリ・メキシコ大使に就任した。

(阿部眞弘)

(メキシコ)

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