中国、2022年の鉄道貨物輸送量は前年比4.4%増に
(中国)
中国北アジア課
2023年06月07日
中国国家鉄路局は5月29日、「2022年鉄道統計公報」(以下、公報)を発表した。2022年における全国鉄道貨物輸送量は前年比4.4%増の49億8,424万トンとなった。鉄道貨物輸送量は2017年から6年連続で増加した(添付資料図参照)。
公報によると、2022年の全国鉄道旅客輸送量は前年比35.9%減(9億3,875万人減)の16億7,296万人となった。また、2022年の鉄道固定資産投資額は7,109億元(14兆2,180億円、1元=約20円)となり、2022年に高速鉄道2,082キロを含む、4,100キロの新路線で営業運転が開始された。
中国と欧州などの「一帯一路」沿線国を結ぶ国際貨物列車「中欧班列」の運行本数も増加した。中国国家鉄路集団の1月3日の発表によると、2022年における中欧班列の運行本数(累計)は前年比9%増の1万6,000本となり、同比10%増の160万TEU(20フィートコンテナ換算)のコンテナが輸送された。
2023年1~4月は鉄道旅客輸送量が大幅に増加
中国国家鉄路局が5月16日に発表した2023年4月までの鉄道主要指標によると、同年1~4月における鉄道貨物輸送量は前年同期比2.0%増の16億7,227万トンと微増となった。一方、鉄道旅客輸送量は約2.1倍の11億1,803万人と大幅に増加した。
中国国家鉄路集団は5月22日、2023年1~4月における中欧班列の運行本数が前年同期比17%増の5,611本となり、同比32%増の60万9,000TEU(20フィートコンテナ換算)のコンテナが輸送されたと発表した。また、同年4月末時点で、中欧班列は中国の109都市から欧州25カ国211都市に向けて運行されている。
なお、現地メディアの報道によると、2022年以降、中欧班列は欧州方面に向かう列車が減少した一方、ロシア方面(ベラルーシを含む)に向かう列車が大幅に増加しており、ロシアは中欧班列における重要な目的地となっている(「第一財経」4月25日)。
(片小田廣大)
(中国)
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