スリランカ投資委員会がコロンボ・ポートシティーへの投資誘致を促進

(スリランカ)

コロンボ発

2023年06月22日

スリランカ投資委員会(BOI)は6月7日、ジェトロとの会合で、コロンボ沿岸部で金融都市建設を目指す「コロンボ・ポートシティー・プロジェクト」を巡る奨励策について説明した。同プロジェクトは、中国の「一帯一路」関連のプロジェクトとして認知されているが、日本企業にも進出を呼びかけている(2019年8月30日付地域・分析レポート参照)。

同プロジェクトの概要は次のとおり(詳細は添付資料参照)。ポートシティー開発事業は、コロンボの商業地区に隣接した海を埋め立て、サービス業を中心とする国際的な特別経済地域(SEZ)として建設される。初期投資額は14億ドルで、完成時には200億ドルの総投資額を見込む。

  • 国際貿易、海上物流、国際銀行や金融サービス、IT・ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)、企業の統括機能、地域の流通拠点、観光などのサービス業の開発につながる海外からの投資を求めている。
  • コロンボ・ポートシティー委員会は、コロンボ・ポートシティー経済委員会法に基づき、ポートシティーの運営に関して授権された唯一の政府機関。同機関は、投資家への窓口として、ビジネス促進に向けた奨励策や免除策について責任を負う。
  • 域内では、全従業員に対する個人所得税や最大40年間の法人税、開発費用にかかる輸入時の関税や消費税の免除を認める。また、100%外国株主による会社設立や、輸出志向のビジネス、外国投資に伴う送金での外国通貨による取引、年次制限のない外国従業員の雇用やビザの発給が可能となる。インフラが整うまでの当初の5年間は、ポートシティー外で上記の奨励策・免除策の下、操業をすることができる。
  • ポートシティー全体で6.3平方キロになる予定。用途としては、51%が居住用、24%がオフィス、13%が小売店、6%が病院に使用される予定。14万3,000人の雇用創出や、27万3,000人の域内人口を見込む。
写真 工事が進められるコロンボ・ポートシティー(ジェトロ撮影)

工事が進められるコロンボ・ポートシティー(ジェトロ撮影)

(大井裕貴)

(スリランカ)

ビジネス短信 50af63cb2023d8b2