米GMと韓国サムスンSDI、インディアナ州にバッテリー製造工場を新設へ

(米国、韓国)

シカゴ発

2023年06月15日

米国インディアナ州のエリック・ホルコム知事(共和党)は6月13日、米国自動車メーカーのゼネラルモーターズ(GM)と韓国のサムスンSDIの合弁会社が、同州セントジョセフ郡にバッテリーセルの製造工場を建設すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

投資額は30億ドルを超え、1,700人の雇用を創出する見込みだ。同州における電気自動車(EV)の関連投資として、史上最大規模になるという。新工場は年間30ギガワット時(GWh)以上の生産能力を持ち、2026年に操業を開始する予定としている。GMは2023年4月に今回の工場新設を発表していたが、所在地や雇用予測は公表していなかった(2023年4月27日記事参照)。GMによる米国でのEV用バッテリー製造工場の建設は、オハイオ州、テネシー州、ミシガン州に次いで4カ所目となる。

新工場には、ニッケル含有量の多い角型および円筒型セルの生産ラインが設置される予定だ。これにより、EVの普及や低価格化に大きく貢献することが期待される。GMのメアリー・バーラ会長兼最高経営責任者(CEO)は「この合弁会社と1,700人の従業員は、北米の顧客向けに、数百万台のEV用バッテリーセルを供給することに貢献するだろう」と述べている。

また、インディアナ州経済開発公社(IEDC)は、GMおよびサムスンSDIと協力し、合弁会社の投資と雇用創出計画を支援するために、実績ベースのインセンティブを提供する予定だ。IEDCは理事会の承認を経て、GMに対して最大100万ドルの研修助成金、20万ドルの製造準備助成金、最大1,000万ドルの条件付き資金提供を約束する。

なお、GMは6月12日にも、次世代内燃機関フルサイズ・ピックアップトラックの生産に向けて、インディアナ州フォートウェイン組立工場に6億3,200万ドルを投資すると発表した。製品の詳細や時期については、現時点で公表されていない。

(星野香織)

(米国、韓国)

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