米GMとサムスンSDI、バッテリー製造工場設立で30億ドル共同出資

(米国、韓国)

シカゴ発

2023年04月27日

米国のゼネラルモーターズ(GM)は4月25日、韓国のサムスンSDIとともに、30億ドル以上を投資して、米国に新しいバッテリーセル製造工場を建設予定と発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

2026年に操業を開始する予定の新工場は、年間生産能力30ギガワット時(GWh)以上を見込んでおり、同社の米国内の全バッテリー工場がフル稼働すれば、約160GWhの生産能力を持つことになる。両社は新工場を共同運営する計画で、ニッケルを多く含む角型セルと円筒型セルの生産ラインを立ち上げる予定だ。

GMのメアリー・バーラ会長兼最高経営責任者(CEO)は新工場の設立に関して、「GMの電気自動車(EV)のサプライチェーン戦略は、拡張性、レジリエンス、持続可能性、コスト競争力に重点を置いている」「サムスンSDIとの新たな関係は、これら全ての目標の達成に寄与する」と述べた。今回の発表では、工場の所在地や雇用予測は公表していないが、建設と工場操業での新規雇用者数は数千人に上る見込みだ。

GMは北米で2022年から2024年半ばまでに40万台のEVを生産し、2025年には年間100万台まで生産能力を拡大すると見込んでいる。関係者によると、同社は将来のEV需要に対応するため、追加で少なくとも2つのEV工場が最終的には必要ではないかと検討している(「オートモーティブニュース」電子版4月25日)。

なお、2019年にGMと韓国のLGエナジーソリューションが設立した合弁会社アルティウム・セルズは、2022年8月にオハイオ州のバッテリーセル製造工場で生産を開始したほか、ミシガン州とテネシー州でもバッテリーセル製造工場の建設を進めている(2022年12月13日記事参照)。

(星野香織)

(米国、韓国)

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