ジェトロ、タイの地域統括拠点セミナー開催

ジェトロは6月27日、タイのバンコク都と共催で、地域統括拠点の誘致を促すためのセミナーを開催した。

バンコク都のチャッチャート・シッティパン知事は冒頭のあいさつで、バンコク都への地域統括拠点誘致に向けた意気込みを示し、民間企業との対話を進めてく方針を伝えた。

バンコク都戦略兼金融アドバイザーであるケッサラ・タニャラクパック氏は、バンコク都が地域統括拠点候補地として比較されるシンガポールに比べて、オフィス賃料、人件費、駐在員の生活コストなどが安く、生活の質が高いと指摘、バンコクの優位性を強調した。

タイでの地域統括拠点設置にかかるインセンティブとして、タイ投資委員会（BOI）戦略投資特別オペレーションセンター部長のアニン・メクスカイ氏は、BOIの地域統括拠点制度であるIBC（International Business Center）制度および、製造拠点に加えて地域統括拠点を他国からタイに移転した際にBOI恩典を追加で取得可能なことを説明した。

アユタヤ銀行ビジネスソリューション部長の森賢太朗氏は、地域統括拠点に関するタイとシンガポールの制度および税制を比較したうえで、タイにおいては歳入局のIBC恩典を活用することにより、税務面においてシンガポールに条件が劣らないことや、最近のシンガポールからタイへの地域統括拠点の移転事例を説明した。

（亀田周）