GJ州ピパパブ港で大規模停電、港湾業務に影響

(インド)

アーメダバード発

2023年06月01日

インド西部グジャラート(GJ)州の南部に位置するピパバブ港近郊において5月29日、強風の影響で港湾区域外の高圧線鉄塔が倒壊し、ピパバブ港を含むエリアが大規模な停電となっている。

GJ州送電会社(GETCO)によれば、送電網の復旧には1週間程度を要する見込みで、その間、港湾は自家発電施設による電力供給を通じて部分的に操業を行うとしているが、ターミナルにおける荷役は停止している。

ピパバブ港の発表によれば、港湾職員やインフラへの被害は報告されていない。鉄道および港湾ゲートの操業は継続しており、冷凍コンテナにはバックアップ電源から電力を供給している。コンテナバースは6月5日まで使用不可となっており、電力供給の正常化を前提に、6月6日以降、荷役を再開する見込みだ(ピパバブ港による発表5月30日付)。

ピパバブ港は、世界的な港湾運営会社APMターミナルズが主体で管理運営しており、総面積が631ヘクタール。年間で最大135万TEU(注)のコンテナ、400万~500万トンのドライバルク貨物、200万トンの液体貨物、約25万台の自動車を取り扱う能力を有している。同州のムンドラ港、ハジラ港や、マハーラーシュトラ州のナバシェバ港などとともに、インドの主要コンテナ港として整備が進んでおり、日系企業が多く集積する西部、北部の製造拠点の重要な物流拠点として認識され始めている(2022年6月15日記事参照)。

(注)「Twenty-foot Equivalent Units」の略称。長さ20フィートのコンテナ1本を1TEUとしてカウントしたコンテナ取扱量を表す。

(飯田覚)

(インド)

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