世界報道自由度指数、中東アフリカ諸国は低評価
(アフリカ、中東)
中東アフリカ課
2023年05月23日
国際ジャーナリスト組織の国境なき記者団(Reporters Sans Frontières:RSF)は5月3日、「世界報道自由度指数 2023(Press Freedom Index 2023)」を発表した。同指数は180カ国・地域のジャーナリズムを取り巻く環境について、政治概況、法的枠組み、経済概況、社会・文化状況、安全性の5指標を評価基準として評価している。
同指数のランキングで、中東アフリカ地域の報道の自由度は全体的に低い評価となった。同地域では、権威主義的な支配者による圧力や報道への検閲などが行われる国が多い。アフリカでは、22位のナミビア、25位の南アフリカ共和国など世界の中でも比較的上位に位置する国もある。一方で、マリ(113位)、エチオピア(130位)など紛争が発生している国では、ジャーナリストへの弾圧や逮捕も特に多いという。
中東では上位となったイスラエルでも97位で、中東の半数以上の国で報道の自由度が「非常に深刻」と分類されている。多くの国でメディアの監視措置が取られており、ジャーナリストの逮捕や出国禁止などもあり、報道自由が大きく制限されているという。
同ランキング対象の180カ国のうち、下位20位に入った中東アフリカ諸国は次のとおり。
- 162位:ジブチ
- 165位:トルコ
- 166位:エジプト
- 167位:イラク
- 168位:イエメン
- 170位:サウジアラビア
- 171位:バーレーン
- 174位:エリトリア
- 175位:シリア
- 177位:イラン
なお、同ランキングでは、ノルウェーが7年連続で首位、アイルランド、デンマークが2位となった。日本は68位で、前年から3ランク順位を上げた。
(井澤壌士)
(アフリカ、中東)
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