イスラエル国会、2023年度と2024年度予算案を可決、司法改革は復活へ

(イスラエル)

テルアビブ発

2023年05月25日

イスラエルの国会に相当するクネセトは5月24日、2023年度と2024年度予算案を可決外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。予算の成立期限が5月29日に迫る中、36時間に及ぶ討論などを行い、24日午前に第二読会と第三読会が行われた。予算案の最終投票では賛成64票、反対56票だった。予算額は2023年度予算が4,840億シェケル(約17兆9,080億円、1シェケル=約37円)、2024年度予算は5,140億シェケルとなっている。成立期限までに成立できない場合には、議会の自動的な解散と総選挙が行われることになっていた。

「エルサレム・ポスト」紙(5月24日)によると、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は予算成立を称賛するとともに、予算成立そのものが連立政権の安定を物語っていると主張した。「i24ニュース」(5月24日)によると、ネタニヤフ首相は連立政権を組む極右政党などとの協議を行った結果、超正統派のユダヤ教コミュニティーには13億7,000万ドルが割り当てられる予定だという。

予算成立を受けて、ネタニヤフ政権が延期していた司法改革の立法化に向けたプロセス(2023年3月29日記事参照)は復活する見込みとなった。前述の「エルサレム・ポスト」紙によると、ネタニヤフ首相は「これは新しい日の夜明けで、イスラエルの国民にとって良い日だ。司法改革は復活し、(2022年12月に発足した)連立政権は4年間ここにいることになる」と述べた。

(中溝丘)

(イスラエル)

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