日・インドネシア首脳会談、経済協力強化、MRT開発、新首都建設への協力などを議論

(インドネシア、日本)

ジャカルタ発

2023年05月22日

岸田文雄首相とインドネシアのジョコ・ウィドド大統領は5月20日、広島で首脳会談を行った。インドネシアからは、アイルランガ・ハルタルト経済担当調整相、ルフット・ビンサル・パンジャイタン海事・投資担当調整相、ルトノ・マルスディ外相、エリック・トヒル国営企業相、バンバン・スサントノ・インドネシア新首都庁長官が同席した(5月20日外務省ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、5月20日大統領ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

冒頭、岸田首相から、両国の外交関係開設65周年および日・ASEAN友好協力50周年の節目におけるジョコ大統領の広島訪問を歓迎する意が示され、ジョコ大統領からは「日本はインドネシアにとって重要かつ戦略的なパートナーだ。私はパートナーシップを強化し、より広範かつ具体的なものにすることに同意する」として、G7広島サミットへの招待に関する謝意が伝えられた。

会談では、インドネシア・日本経済連携協定(IJEPA)を含む両国間のパートナーシップ強化に関する事項が議論されたほか、両国間の貿易、ジャカルタ都市高速鉄道(MRT)の開発プロジェクト、新首都ヌサンタラ建設への協力、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)構想にかかる2国間協力などについて話し合われた。

ジョコ大統領からは、ツナ缶製品の関税撤廃の要求やマンゴーを含むインドネシアの熱帯果物の日本へのアクセス拡大について要求があったほか、MRTの開発プロジェクトを加速化させることが必要だとして、開発を請け負う企業を直接任命することなどの提案があった。また、エネルギー転換に関しては、ネットゼロ・エミッションを達成するための取り組みとして、プルタミナ、ププックインドネシア、PLNなどの国営企業と日本のパートナーによる事業組成を推進していると言及した。

(尾崎航)

(インドネシア、日本)

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