世界銀行の2023年物流パフォーマンス指標、UAEが世界7位に

(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、イラク、バーレーン、イラン)

中東アフリカ課

2023年05月08日

世界銀行は4月21日、各国の貿易・物流の効率性について評価した2023年版「物流パフォーマンス指標(LPI)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。中東の国では、アラブ首長国連邦(UAE)が前回発表の2018年(注)の11位から順位を上げ、7位にランクインした。

UAEのLPIは、「税関・国境管理の効率性」が3.7(世界14位)、「貿易・物流インフラ」が4.1(9位)、「出荷手配の容易さ」が3.8(4位)、「物流サービスの質」が4(11位)、「貨物の追跡能力」が4.1(11位)、「輸送の定時性」が4.2(4位)で、総合で4(7位)だった。

LPIは前述の6つの項目で評価され、最高は5となる。中東のその他の国のランキングとLPIの総合スコアは以下のとおり。

  • イスラエル:26位(LPI総合3.6)
  • バーレーン、カタール:34位(3.5)
  • サウジアラビア、トルコ:38位(3.4)
  • オマーン:43位(3.3)
  • クウェート:51位(3.2)
  • イラク:115位(2.4)
  • イラン、シリア:123位(2.3)
  • イエメン:132位(2.2)

前回の2018年の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと比べると、イラク(2018年:147位)、バーレーン(59位)、サウジアラビア(55位)などが順位を大きく上げた。一方、イラン(64位)は大きく順位を下げる結果となった。

2023年のランキングは139の国・地域を対象とし、1位はシンガポール、2位はフィンランドで、日本は13位だった。世界銀行はPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、2023年のLPIは全体的に新型コロナウイルス感染の影響による海運の混乱や世界的なサプライチェーンの危機を経て、2018年の前回調査と同程度にまで回復しているとしている。

(注)同指標は2010年以降は2年に1回発表されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2018年以降は発表されていなかった。

(稲山円)

(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、イラク、バーレーン、イラン)

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