JICAがインド高速鉄道の駅周辺開発計画支援で覚書締結

(インド)

アーメダバード発

2023年05月15日

インド住宅都市省(MoHUA)と鉄道省は58日、「ムンバイ~アーメダバード高速鉄道沿線駅周辺開発プロジェクト」(Project-SMART、以下プロジェクト)に関する覚書(MOU)を、国際協力機構(JICA)と共同で締結したと発表した。

本プロジェクトは、ムンバイ~アーメダバード高速鉄道(Mumbai - Ahmedabad High Speed RailwayMAHSR2018年6月15地域・分析レポート2018年11月20日記事参照)の駅周辺地域を開発し、通勤客やその他利用者の利便性を向上させ、駅周辺地域の経済活動を促進するのが目的。また、州政府、自治体、都市開発当局などを対象に、新幹線駅周辺地域を開発、管理するための計画立案能力を向上することも狙いだとされる。

今回のMOUでは、計画路線上の12駅のうち、グジャラート(GJ)州のサバルマティ駅、スーラット駅、マハーラーシュトラ(MH)州のビラール駅、タネ駅の4駅に関して締結された。なお、スーラット駅、ビラール駅、タネ駅はグリーンフィールド、他方、サバルマティ駅はブラウンフィールドからの開発となっている。今後、インド住宅都市省、GJ州政府、MH州政府、JICAは、デリー、アーメダバード、ムンバイの各地において、本プロジェクトのための連続セミナーおよび現地視察を実施の予定だという。

1弾として58日には、サバルマティ、スーラット、ビラール、タネ各駅の「駅周辺開発計画」作成の準備に向け、日本、インド、その他の国で採用されている「公共交通指向型開発(Transit Oriented DevelopmentTOD)」や駅周辺開発における諸経験や手法を盛り込んだ、モデル・ハンドブック作成をテーマとするセミナーがニューデリーで開催された。同セミナーには、在インド日本大使館、JICAの本部およびインド事務所、JICA専門家チーム、インド鉄道省、インド高速鉄道公社(NHSRCL)、インド住宅都市省、同傘下の都市国家計画機構(TCPO)の担当者が参加した。

(古川毅彦)

(インド)

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