英中銀が12会合連続の利上げ、年4.5%に
(英国)
ロンドン発
2023年05月12日
英国イングランド銀行(BOE、中央銀行)は5月11日、政策金利を0.25ポイント引き上げて、年4.5%とすると発表した。前日まで開かれていた金融政策委員会(MPC)で決定した。2021年12月以降12会合連続の利上げで、2008年10月以来の高水準となった。国内の物価・賃金圧力が持続するリスクを踏まえ、MPCの委員9人中7人が0.25ポイントの引き上げを支持した。
GDPについては、2023年2月の予測から上方修正し、2023年上半期はゼロ成長を見込むとした。ただし、公共部門のストライキや、国王の戴冠式に伴う追加の祝日の影響を除いた場合、2023年第1四半期、第2四半期ともに約0.2%となるとした。
2023年第1四半期のインフレ率は10.2%と2月、3月の予測を上回ったものの、4月以降のインフレ率は大幅に低下することが予測されている。一方で、食料価格高騰の収束にはもう少し時間を要するとしている。目標の2%の達成時期については、食料を含む財の価格高騰を踏まえて前回予測を後ろ倒しし、2024年末とした。一方で、インフレ圧力の緩和については今後の経済動向によるとしたほか、国際金融および国際経済の不確実性が高まっており、今後も注視が必要とした。
(松丸晴香)
(英国)
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