林外相がチリを訪問、科学技術イノベーション協力協定に署名
(チリ、日本)
サンティアゴ発
2023年05月08日
林芳正外相は5月4日、チリを訪問し、アルベルト・バン・クラベレン外相と共に、チリと日本政府間の科学技術イノベーション分野における協力を一層拡充・強化するための枠組みを定めた協定に署名した。署名式には、マルセラ・エルナンド鉱業相、ディエゴ・パルドウ・エネルギー相、アイセン・エチェベリー科学技術知識イノベーション相、クラウディア・サンウエサ国際経済関係次官官房(SUBREI)も出席した。
同協定は、両国政府間の関係強化のための枠組みを定めるもので、両国政府による研究開発プロジェクトの促進を検討する合同委員会の開催が可能となり、協定に基づく協力活動に関して政策、慣行、法律についての意見交換や、両国専門家らの交流強化を行うことなどが定められている。
また林外相は、ガブリエル・ボリッチ大統領を表敬訪問し、2月にチリで発効した、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)についての意見交換や、重要鉱物資源のサプライチェーンの強靭(きょうじん)化、世界の脱炭素化に向けた協力などについても意見交換を行った。加えて、ロシアによるウクライナ侵攻や東アジア情勢などについて、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のために両国が連携していくことで一致している。ボリッチ大統領は、日本からの投資および貿易の拡大、日本との文化交流の促進に期待すると発言し、チリの主要なパートナーである日本との関係を一層進化させていきたいとコメントしている。
(岡戸美澪)
(チリ、日本)
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