LGエレクトロニクス、2023年第1四半期は減収減益

(韓国)

ソウル発

2023年05月09日

韓国のLGエレクトロニクスは4月27日、2023年第1四半期(1~3月)の業績(連結ベース)を発表した(添付資料表参照)。第1四半期の売上高は前年同期比2.6%減の20兆4,159億ウォン(約2兆416億円、1ウォン=約0.1円)、営業利益は22.9%減の1兆4,974億ウォンとなった。

同社が発表した第1四半期の部門別の業績は次のとおり。

1.ホーム・アプライアンス&エアー・ソリューション(H&A)事業本部(洗濯機、冷蔵庫、エアコンなど)

売上高は前年同期比0.6%増の8兆217億ウォン、営業利益は約2.3倍の1兆188億ウォンで、売上高と営業利益ともに、第1四半期として過去最高を記録した。特に、欧州などの先進国市場を中心にエネルギー規制が強化されつつある中で、それに対応するヒートポンプやESS(エネルギー貯蔵システム)などの省エネ・環境対応型製品の売上高が大幅増となった。

2.ホーム・エンターテインメント(HE)事業本部(テレビなど)

売上高は前年同期比17.4%減の3兆3,596億ウォン、営業利益は7.0%増の2,003億ウォンだった。売上高は欧州の地政学リスクの長期化による需要低迷が続き、減少した。ただし、webOS(注)を基盤としたコンテンツ・サービス事業の成長と、的確な市場需要予測に基づいたオペレーションの強化が収益改善につながった。

3.ビークルコンポーネント・ソリューションズ(VS)事業本部(自動車電装部品など)

売上高は前年同期比27.1%増の2兆3,865億ウォン、営業利益は540億ウォンと黒字に転じ、売上高と営業利益ともに第1四半期として過去最高を記録した。2022年末時点で80兆ウォンに達した受注残が順次、販売実績として積み上がり、売上高と営業利益が増加した。

4.ビジネス・ソリューションズ(BS)事業本部(モニター、電子看板など)

売上高は前年同期比21.0%減の1兆4,796億ウォン、営業利益は36.3%減の657億ウォンだった。IT製品の需要減少を受け、前年同期比では業績が悪化したものの、卒業入学シーズンにおける超薄型ノートパソコン「LG gram」の販売好調などにより、前期比では業績が改善した。

(注)LGエレクトロニクスのテレビ事業における独自ソフトウエアプラットフォーム。

(柳忠鉉)

(韓国)

ビジネス短信 731c174bd8bbbf03