阪急阪神エクスプレス、グジャラート州倉庫を移転・増床、需要増に対応

(インド)

アーメダバード発

2023年05月25日

阪急阪神エクスプレスのインド現地法人(Hankyu Hanshin Express India Private Ltd.)はインド西部グジャラート(GJ)州アーメダバード近郊で運営する物流倉庫「アーメダバード・ロジスティクス・センター」を増床・移転し、515日から業務を開始した。

同社は201811月には、自動車メーカーへのJIT(ジャスト・イン・タイム)納入に対応すべく、日系自動車メーカーが集積するエリアにほど近いスレンドラ・ナガル地区のロジスティクス・パーク内で物流倉庫を稼働させていた。

新型コロナウイルス禍の影響が減退した現在、512日にインド自動車工業会(SIAM)が発表した4月の国内乗用車販売台数は331,278台(前年同月比12.9%増)を記録、12カ月連続で前年同月実績を上回る回復を示している。自動車を生産するスズキ、二輪車を生産するホンダ、サプライヤー群が集積するアーメダバード近郊でも、日系進出企業の稼働状況が上向いており、倉庫需要が高まっている。これに対し、阪急阪神エクスプレス社は、これまで運営していたロジスティクス・パーク内の別棟に、面積を464平方メートルから、4倍の約1,858平方メートル(2万平方フィート)に増床し、移転する決定をした。

同社のGJ州での顧客は大手の二輪、四輪のオートモーティブ関連会社で、これら顧客の要望に応じ、一時保管・在庫管理・再梱包(こんぽう)・JIT配送など、テーラーメードのサービスを提供するとしている。なお、同社はインド国内では南部チェンナイ、北部マネサールでも倉庫拠点を展開している。

アーメダバード近郊では物流関係以外の分野でも、新型コロナ禍で拠点を一時閉鎖したり、インドの他の拠点の所管に切り替えて対応したりしていた、警備、人材派遣、会計事務所などのサービスプロバイダーが事業拠点の再開や営業出張頻度を上げるといった動きが見られる。

写真 移転・増床したアーメダバード・ロジスティクス・センター(阪急阪神エクスプレス提供)

移転・増床したアーメダバード・ロジスティクス・センター(阪急阪神エクスプレス提供)

(古川毅彦)

(インド)

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