サウジアラビア政府観光局、東京都内で観光誘致イベント開催
(サウジアラビア、日本)
中東アフリカ課
2023年05月31日
サウジアラビア政府観光局(STA)は5月25日、東京都内のホテルで観光誘致イベント「第2回サウジアラビア・ロードショー」を開催した。このイベントは、STAがこれまで韓国ソウルと東京で行っている。
イベントには、STAを含むサウジアラビア企業15社が出展し、日本企業に対して観光地としてのサウジアラビアの魅力を伝えた。出展した観光関連企業によると、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)に関する規制の緩和以降、欧州やアジアから観光客が増えており、日本からはビジネス目的の渡航者も多いという。同じくイベントに出展したリゾート施設運営企業のデュア・ホスピタリティー広報ディレクターのアダム・サレム氏は「(新型コロナ関連の)規制緩和後、リゾートホテルの商談目的の利用も戻りつつある。イスラム教徒が申請可能なハッジ・ウムラビザの発行数も新型コロナ禍前の水準に戻り、6月のメッカは数年ぶりのにぎわいとなるだろう」と述べた。
サウジアラビア政府は観光誘致政策を推進しており、2030年までに(1)年間1億人の観光客来訪、(2)観光業のGDP貢献の向上(3%から10%へ)、(3)観光業による100万人の雇用創出の目標達成を掲げている。2国間戦略的パートナーシップの「日・サウジ・ビジョン2030」では、サウジアラビア投資省(MISA)を中心に、観光分野でのビジネス協力や投資を日本側へ呼びかけている(2020年12月22日記事参照)。
また、2019年には、サウジアラビアが日本を含む世界49カ国を対象とした観光電子ビザの発行を開始し、国家戦略「ビジョン2030」で掲げた観光ビザ申請プロセスの改善を進めている(2019年10月1日記事参照)。2022年には新型コロナ関連の規制が緩和されたことで、観光客が増加した。
(吉川菜穂)
(サウジアラビア、日本)
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