米ブルー・オリジン、アリゾナ州フェニックスに電子機器開発やサプライチェーンマネジメント管理のオフィス開設

(米国)

ロサンゼルス発

2023年05月09日

米国の民間宇宙企業ブルー・オリジン(本社:ワシントン州ケント)は4月26日、アリゾナ州フェニックスに新たなオフィスを開設外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。新オフィスは電子機器の開発やサプライチェーンマネジメントの管理の機能を担う。すでに100人以上を雇用しており、今後さらに数百人の雇用を予定しているという。

ブルー・オリジンは、電子商取引(EC)最大手のアマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏が設立した民間宇宙企業として知られており、再利用可能なブースターを利用した有人宇宙旅行のサービスを提供している。フェニックス市長のケイト・ガレゴ氏は「フェニックスは、最先端の航空宇宙技術の主要な開発拠点として知られており、ブルー・オリジンがその一翼を担うと決定したことに興奮している」と歓迎の意を示している。

アリゾナ州には、ハネウェル・エアロスペースやボーイング、ノースロップグラマン、ゼネラル・ダイナミクスが研究開発施設や製造拠点を設置するなど、航空宇宙関連の軍需産業が集積しており、フェニックス大都市圏経済協議会(GPEC)によると、当該産業に関連するフェニックス都市圏の雇用者数2万8,929人はロサンゼルス(8万9,157人)やシアトル(8万4,502人)に次ぐ規模を誇る。最近では、有人宇宙飛行サービスを提供するヴァージン・ギャラクティックが、2022年7月に宇宙船の最終組立工場をメサに設置すると発表したほか、ボーイングは2022年9月に戦闘機用の複合素材の研究開発や生産を行うメサの施設の建設を完了し、ノースロップグラマンは2022年4月にギルバートにある衛星生産施設の拡張工事を完了している。

(永田光)

(米国)

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