海口市で第3回中国国際消費品博覧会、ジェトロはジャパン・パビリオン出展
(中国、日本)
海外展開支援部販路開拓課
2023年04月24日
中国商務部と海南省政府などが共催した第3回「中国国際消費品博覧会」が4月11日~15日、海南省海口市で開催された。
同展示会の展示総面積は12万平方メートルで、65カ国・地域から3,382ブランドが出展、来場バイヤー数は5万人を超えた。来場者数は延べ32万人となり、前年より4万人以上増加した。前年は出展者や来場者に対し厳しい新型コロナウイルス感染防止策が取られていたが、今回はそれらが撤廃され、マスク着用も任意となった。
ジェトロは3年連続でジャパン・パビリオンを出展、化粧品やアパレル、ジュエリー、ファッション雑貨、アウトドア用品、キッチン用品、工芸品など「高級消費品エリア」から22社、日本酒や焼酎のほか、菓子類、水産品など「日本産食品エリア」から16社、合計38社の日本企業が参加した。
ジャパン・パビリオンが出展した4号館(国際ホール)は連日、来場者で特に混雑した。ジャパン・パビリオン内も来場者の肩が触れ合うほどの盛況ぶりだった。
ジャパン・パビリオンの様子(ジェトロ撮影)
今回、初出展の日本宝飾品貿易協会は、真珠やダイヤモンド、金などのネックレスや指輪、ブレスレット等を展示し、会期中多くの来場者が展示のガラスケースの前に足を止めていた。日本宝飾品貿易協会の深澤裕氏は、「日本の宝飾品の中国市場進出には、その場での販売で終わるのではなく、継続的に売れる仕組みが必要。日本は安売りをするのではなく、付加価値を付けて販売していくべき。今回の展示会は良い機会だった」と語る。
また、今回2回目の出展となるベネクスは、リカバリーウェアを展示。同社の中国拠点、威耐可适商貿(北京)の石谷隆文氏は、機能性を売りにしている商品は丁寧な商品説明が重要と語る。石谷氏は「ジャパン・パビリオンに出展したことで、来場者は初めから日本商品に関心を持っているため、ゆっくり説明を聞いてもらい、試着することで良さを実感してもらうことができた」と話す。実際に今回、来場者の一人は、ジャパン・パビリオンで同社の商品の良さを知り、帰宅後それを家族に伝えたことで、会期中の別の日にその娘二人が同社のブースを訪れ、その場で商品をネット購入するなど、親子でのファンづくりに成功している。
ほかにも出展企業からは、「前年と比べて今回は来場者が非常に多い」「一般消費者の来場が多かったが、中にはCDF(海南免税店)など有力なバイヤーも来場し、商品に関心を持ってもらうことができた」「多くの一般消費者に日本ブランドを知ってもらうよい機会となった」といった声が聞かれた。
今回、日本から海南島へ渡航した出展企業関係者は30人以上になった。日本から中国入国時の新型コロナウイルス対策に伴う集中隔離が不要となり、渡航が容易となりつつあることから、日本企業の販路開拓の機会がより一層増えていくと予想される。
(西村京子)
(中国、日本)
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