マハーラーシュトラ州政府、ムンバイ市の家庭用電気料金などの値上げ発表

(インド)

ムンバイ発

2023年04月10日

インドのマハーラーシュトラ(MH)電力規制委員会(MERC)は3月31日、電力各社に対して、ムンバイ市全域の家庭用電力料金を4月1日から5~10%、2024年度から最大21%の値上げを承認した。

MH州内で最も高い電力料金を設定しているマハーラーシュトラ州電力供給公社(MSEDCL)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に2023年度と2024年度の両年度で6%の値上げ、最も安い料金を設定しているムンバイ都市圏電力供給・バス事業団(PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)BEST)に2023年度に6.19%、2024年度に6.7%の値上げを承認した。民間事業者のアダニ・エレクトリシティー・ムンバイ(Adani Electricity MumbaiPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))には2023年度に5%、2024年度に2%の値上げ、100ユニット未満の小規模利用者に最も安い料金を設定しているタタ・パワー(Tata PowerPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))には2023年度に10%、2024年度に21%の値上げを承認した。

また、MERCは各電力会社に対し、電気自動車(EV)に係る充電税1ユニット当たり7.25ルピー(約11.6円、1ルピー=約1.6円)を課した一方、充電ステーションを設置する事業者には14~18%の値上げを承認した(「タイムズ・オブ・インディア」紙4月3日)。

業界専門家は、2022年の石炭価格上昇のあおりを受けて燃料調整税(FAC)の負担が発生し、電力調達コストがさらに増加したため、2023年に料金引き上げが予想されていたとコメントしている。各電力会社はその他の値上げ要因として、「再生可能エネルギー発電所の試運転の遅れによる電力供給不足」「新型コロナウイルスの影響による収入不足」などを挙げている(「タイムズ・オブ・インディア」紙4月1日外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(松永宗徳)

(インド)

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