広州市、個人消費者向けの新エネルギー車購入補助金支援策を発表

(中国)

広州発

2023年04月11日

中国・広東省広州市は3月31日、「個人用新エネルギー自動車(NEV)の普及・応用を支援するガイドライン」(以下、ガイドライン)を発表した。同市は2月14日に発表した、2023年上半期(1~6月)にNEVナンバープレートの3万枚追加発行の措置などに続き(2023年3月2日記事参照)、今回のガイドラインは個人消費者向けにNEV(ハイブリッド車を含む)の購入補助金を支給する。

具体的な内容は以下のとおり。

1. 2023年3月1日から12月31日までの期間に要求を満たすNEVを広州市で購入し、2024年1月31日までに自動車登録手続きを済ませた個人消費者に対し、補助金を提供する。

2.車体の価格(税込み)が10万元以上(約190万円、1元=約19円)15万元未満の場合は1台当たり1万元、15万元以上20万元未満の場合は1台当たり8,000元、20万元以上の場合は1台当たり6,000元を補助する。

3.補助金の利用対象となるNEVは、以下(1)~(3)のとおり。

(1)工業情報化部が発表した「新エネルギー車利用普及促進推薦車種目録外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」および「車両取得税を免除する新エネルギー車車種目録外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に掲載された車種に該当する。

(2)広州市のNEV地方補助金申請情報システムに登録されており、同市の新エネルギースマート車ビッグデータ監視プラットフォームに接続されている。

(3)エネルギー効率、低炭素、スマート運転システムなどの分野でガイドラインが規定する関連条件を満たす。

うち、(3)については、車種別に基本条件に加え、先進性に関する条件が定められている。例えば、ハイブリッド車に関しては、エンジン排気量2000cc以下であることが基本条件として設定されている。また、そのうえで、先進性に関する条件として、以下を満たす必要がある。

  • 総合的な燃費が、「乗用車燃料消費量制限(GB19578-2021)」で定められた値の55%未満、かつ同じ系列の一般的なガソリン車の最小燃費消費量の75%未満。
  • エンジン定格出力が100キロワット以上、最大トルクが180ニュートンメートル以上、熱効率が40%以上、駆動モーターのピーク出力が133キロワット以上、ピークトルクが270ニュートンメートル以上。

なお、2023年3月30日にビジネス環境改善を目的として開催された広州市政府と現地進出日系企業との意見交換会では、日系企業からは、2023年には新型コロナウイルスの感染が収束に向かう中での自動車販売の拡大に対する期待感とともに、新たな自動車販売促進策の実施予定の有無について関心が寄せられていた。

広東省自動車産業協会の統計によると、2023年1~2月の自動車生産・販売台数はそれぞれ前年同期比10.2%減の56万1,300台、16.4%減の55万2,500台となった。

(梁梓園)

(中国)

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